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令和2年度の活動を振り返って

 令和2年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月、6月の開催を中止としました。その間、新型コロナウイルスの感染が広がる中でも、新たに起立性調節障害を発症される方もおり、おしゃべり会の問い合わせを頂いておりました。

 起立性調節障害カラフルのスタッフで、オンラインで参加しやすくて無料でできるものは無いかと色々と検討してみました。少し、不便ではありますが、無料版のZoomを利用して開催できることになりました。

 

 オンライン親の会はあまり馴染みが無い為か、参加人数は少なかったですが、それでもやはり毎回のように初めて参加される方がおり、改めて親の会が必要であることを感じました。2012年に会を立ち上げた時に心に決めた事があります。参加者がたとえ一人であっても、悩みをお話する場が必要な方がいる限りは、親御さんがほっこりとする場を開催しようと考えていた事を思い出しました。オンラインであっても、画面越しの参加された方が笑顔になられるとどんな形であっても開催して良かったと思えました。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大で世の中の時が止まったように感じていても、今を生きる人の時は止まりません。新たに起立性調節障害を発症する子どもがいる一方、症状が緩和して社会に飛び立っていったという嬉しい報告も聞くことができました。親の会のだいご味はやはり、少し先を行く先輩の経験を聞く事ができる事だと思います。起立性調節障害を発症した頃、未来が見通せない事だけでなく、親として子どもとどう向き合えばいいのか。発症が思春期の時期と重なることもあり、難しい子育てをする事になるかと思います。親としてとても成長させてもらえることもあります。私は、子どもを尊重する事とはどういうことかという事を深く考えさせられました。それぞれの親子関係がある中で、親の立場でどのように子どもと向き合っていくかを考えている時、お子様は自分の身体とどう向き合うかを真剣に考えている時期でもあります。

 

 子どもを尊重し、子どもが自分で成長していく姿を尊重して、親の肩の荷が重たくなった時には、親の会へ参加して下されば嬉しく思います。みんなで共有して、少しでも安心を届けることが出来ればいいなと思います。

 

 また、周知活動は、例年の高槻市市民公益活動センターによる開催のNPO協働フェスタが開催されなくなりましたが、その代り、登録団体の紹介という形で令和3年1月に「テミル」が発行されました。その際に起立性調節障害カラフルはインタビューを受け、少し大きくご紹介いただく事ができました。

 

 教育との繋がりは、2018年と2019年に開催した教育者と一緒に起立性調節障害の子どもへの対応を考える「カラフルの”わ”」の開催を新型コロナウイルス感染拡大防止のため見合わせました。令和3年の開催も見合わせたいと思いますが令和4年には開催したいと考えています。起立性調節障害のお子さまにとっては、学校現場の先生方の理解が必要と考えています。教育者とも一緒に対話できる関係で一緒に考えていくことは重要であると考えています。今までご縁のあった教育委員会事務局様へは例年は対面でご挨拶しておりましたが、令和2年はメールでの挨拶とさせて頂きました。顔を合わせての繋がりが難しい時期ではありますが、繋がっていたいと思っています。

 

 今後とも宜しくお願いします。

 

令和3年4月3日

起立性調節障害カラフル 代表:平野直美